高校時代と「うがあ」

  O田のブログに書いてある女の子からの衝撃的なメールが来た後、
もう死んじゃってもいいかなとかおもいつつ、そうだ、本を読もうと、文庫を
二冊買い、いつもの駅近くのドトールコーヒーへ読書しに行った。

 買ったのはランボオの地獄の季節。なんか傷心の文学部生が一人
木陰で佇み読むのにぴったりでオサレやんけとノリで買った。

 もう一冊は龍の五分後の世界。この本を122ページほど読み進めたあと、
なんだかよく分からないが、ふと俺の中で、
      

      うがあ  


という三文字の単語が浮かび上がってきた。

龍の小説にはうがあなんて単語は出てこないし、うがあってなんだっけ。

うがあうがあって考えてたら、ふと高校時代のことを思い出した。

ラグビーを一応一生懸命やっていた僕チン。


ちょっとこのスポーツの醍醐味について知って欲しい。
ラグビー選手に一番大切なもの。それはプライドだ。
他のスポーツももちろんそうだが、ラグビーが、一番プレイに
プライドが反映されやすいスポーツだと僕は信じる。

トップレベルの選手は皆でっかいからしかも皆上手いから話は別だが、
ラグビーは身体の大小が大きくプレイに影響される。
でっかいヤツは怖い。筋肉ムキムキのヤツもこわい。そいつが
グラウンドで全速力で、なおかつ必死の形相で足を振り上げ
駆けてくるともっと怖い。

選手はそいつをどうにかして止めて、自陣への侵入を食い止めなければならない。
だけど本当に怖いのだ。分からないだろうから今度俺が全速力で君たちに
走りこんであげよう。

こわい。強い高校と試合するときなんかホントこわい。知り合いの一人は遺書を
書いたくらいだ。
でもどうすればいい、どうするどうする。
こんなことを相手を目の前にして考える、ほんの一二秒間に。

ぶつかる瞬間に選手が感じること、そして思わず叫ぶ声。
それが「うがあ!!」。べつにおらあ!でもそりゃあ!でもどっせい!でもいい。
ちぇすとー!でもいい。

それは押し潰されそうになったプライドの叫びなのだ。
ぶつかって紙切れのように跳ね飛ばされるやつもいれば無様にその場に倒れこむヤツもいる。
でもそうやって痛みに耐えて、80分間必死で自分の矮小なプライドを守っていく、かっちょいいスポーツだ。


 龍の小説にこんな文章が出てきた。


「オレの言ってることは戦争をするってことじゃねえんだ、変えようとしないってことだ、誰もがみんな言いなりになってるんだよ、~~~中略~~~要するに一人で決断することができなくておっかねえもんだから、あたりを窺って言いなりになるチャンスを待ってるだけなんだよ」

多分この文章にさしあたって俺は、「うがあ!」って感じたんだと思う。

なあんだ、おれもまだ「うがあ」って思えるんじゃん。まだ残ってたらしい。

多分またことあるごとにおセンチな気分に陶酔しちゃうだろうけど、
できるだけ忘れないようにしよう。



うがあ。うがあ。
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by box-in-the-cherry | 2005-06-25 16:46 | 思ったこと
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